
親から実家や土地を相続したとき、「裏が崖になっている」「高台にある」「擁壁がある」といったケースは仙台市では少なくありません。特に青葉区・太白区・泉区などの丘陵地では、昭和40〜50年代に造成された宅地が多く、擁壁の老朽化が問題になることもあります。
見た目はしっかりしていても、実際には「擁壁が古くて売却が進まない」「買主が住宅ローンを組めない」といったケースも少なくありません。
 今回は、仙台市で相続した擁壁付きの不動産を“安心して売却するため”に、まず確認しておくべき3つのポイントをわかりやすく解説します。
目次
① 擁壁の「安全性」を確認する
最初に確認すべきは、擁壁の構造と安全性です。擁壁とは、傾斜地に建物を建てるために土砂の崩れを防ぐ「土留め壁」のこと。高さが2mを超えるものは、建築基準法に基づく構造基準を満たしていなければなりません。
仙台市内では、「宅地造成等規制法」や「がけ条例」に基づく区域指定があり、一定の高さや勾配を超える擁壁には構造計算書・施工図面の保存が求められることもあります。これを確認せずに売却を進めると、買主のローン審査で引っかかるリスクがあります。
▸ チェックのポイント
- 擁壁の高さ、傾斜、排水穴(水抜き穴)の有無 
- ひび割れ、傾き、変色、草木の根の侵入などの劣化サイン 
- 仙台市役所や区役所建築指導課への相談 
- 必要に応じて地盤調査会社や擁壁専門業者への診断依頼 
見た目では問題がなくても、構造内部で劣化が進行している場合もあります。
 診断書を取得しておくことで、買主に「安全性を証明できる物件」としてアピールでき、売却時の信頼度も高まります。
② 図面・書類を確認して「合法的な擁壁」かどうかを把握する
売却を検討する前に、建築確認済証・造成図面・工事記録などの書類を探しましょう。
 親世代が家を建てたときの図面や契約書が押し入れや倉庫に残っている場合も多く、それらは「物件の安全性を証明する重要資料」になります。
▸ 書類があると有利になる理由
- 金融機関のローン審査に通りやすい 
 → 擁壁の構造が不明だと、融資を断られる可能性があります。
- 買主が安心して検討できる 
 → 「造成時に正式な許可を得た擁壁」と分かると印象が変わります。
- 査定価格の下落を防げる 
 → 書類が揃っている物件は、同条件の土地よりも売却価格が安定しやすい。
書類が見つからない場合でも、仙台市建築指導課や法務局(青葉合同庁舎など)で過去の確認台帳を閲覧できる場合があります。
 不明点があるときは、不動産会社や建築士に同行してもらうのも安心です。
③ 隣地との境界・所有責任を整理する
擁壁で最もトラブルが多いのが、「どちらの土地のものか分からない」という点です。
 古い造成地では、隣地と接する擁壁が共同所有状態になっていたり、明確な境界線がないことがあります。
▸ よくあるトラブル例
- 擁壁の一部が隣地に越境している 
- 修繕時の費用負担をめぐり隣人と対立 
- 売却後に「擁壁が危険」として苦情が入る 
こうしたトラブルを防ぐために、地積測量図や境界標の有無を確認し、必要であれば土地家屋調査士に依頼して境界確定測量を行いましょう。
 境界を明確にしておくことは、買主だけでなく売主自身を守るリスク管理にもなります。
💡 さらに安心のために:事前に専門家へ相談を
擁壁に関する調査や補修の判断は、一般の方には難しい部分です。
 とくに相続で実家を引き継いだ高齢世代の方にとっては、「どこに相談すればいいかわからない」「業者を選ぶのが不安」と感じる方も多いでしょう。
そんなときは、擁壁を含む不動産売却の経験が豊富な会社に相談するのが近道です。
 現地調査・写真撮影・行政調査を一括で行い、「売る前に何を整えればいいか」具体的な提案を受けられることもあります。
まとめ:擁壁は“リスク”ではなく、“信頼の証明”に変えられる
仙台市では、地形の特徴から「擁壁あり」の土地は珍しくありません。
 しかし、放置したまま売り出すと「安全性が不明」「資料がない」として、価格が下がる・売却が長引くこともあります。
大切なのは、
- 現況を正しく把握すること 
- 書類を整え、証明できる状態にすること 
- 隣地との関係を明確にすること 
この3つを行えば、「安心して売れる物件」に変わります。擁壁はマイナスではなく、“しっかり管理された信頼の証”としてアピールできるのです。
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